“速鞆”の読み方と例文
読み方割合
はやとも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
門司市外の和布刈めかり神社から、速鞆はやともノ瀬戸や壇ノ浦附近を、日の暮れないうちに見ようというわけである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大要はかうである。昔馬関と門司が関との間には山があつて、其山に「潮の満干の道ばかり」の穴があつた。皇后がふなよそほひせさせ給うた後、一夜の程に山が裂けて速鞆はやとものせととなつたと云ふのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ここの速鞆はやともの神主が、大晦日の晩には衣冠をつけ、鎌と松明を持って、わかめを刈り、神前と国主に供えたのが始まりで、それが謡曲の“和布刈めかり”であります——と
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)