“這々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうほう62.3%
はふ/\23.2%
ほう/\7.2%
はう/\2.9%
はふはふ1.4%
ほうぼう1.4%
ほう/″\1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一夜の内に腰さえ弓のように曲った平太夫は、若殿様の御文をつけた花橘はなたちばなの枝を肩にして、這々ほうほう裏の御門から逃げ出して参りました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「馬道の三五郎親分のところにゐましたよ。すつからかんに叩いて、夜が明けてから這々はふ/\の體で歸つたのをみんな知つてゐまさア」
それでも、どうにか斯うにか次ぎの停車場まで持ちこたえて、這々ほう/\ていでプラットフォームから改札口へ歩いて行く自分の姿の哀れさみじめさ。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
押取觀念しろと云ながら片端かたはしよりばらり/\と打拂ひければ瞬間またゝくひまに八九人の雲助共殘らずたゝき倒され這々はう/\ていにて散々に逃行ける故半四郎は其儘打捨うちすてあしを早めて此所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
れば、五千余騎の兵共、残り少なに討ちなされて、みな這々はふはふ、京へさしてぞ、逃げ返りける。〔太平記〕
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まるで袋の鼠同様の憂目、這々ほうぼうの体たらくである。しかもこれに対してどうする事が出来ようか。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
と云われて両人ふたりの悪者は這々ほう/″\ていで逃げてきます。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)