“蹂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
60.5%
にじ30.2%
ふみにじ4.7%
ふみ2.3%
もが2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おつたはやゝ褐色ちやいろめた毛繻子けじゆす洋傘かうもりかたけたまゝ其處そこらにこぼれた蕎麥そば種子まぬやう注意ちういしつゝ勘次かんじ横手よこてどまつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そして、身体をあちこちに廻しながら物をにじるような格好をして母を見い見い外へ出て行こうとした。「かよいは?」と母が訊いた。
(新字新仮名) / 横光利一(著)
お前の轢殺車の道に横わるもの一切、農村はふみにじられ、都市は破壊され、山野は裸にむしられ、あらゆる赤ん坊はその下敷きとなって、血を噴き出す。肉は飛び散る。
牢獄の半日 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
それからといふものはどんな姿なりにもあさからすやうになつた。それでも有繋さすがもりはあたりを威壓ゐあつしてよるになるとこと聳然すつくりとしてちひさなおしないへべたへふみつけられたやうにえた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
間もなく——一人ふたりと女髪兼安を喰らって白い花を赤く染めて断末魔のもがきに草の根を掴む者、痛手を押さえて退しりぞき、花のあいだに胡坐あぐらを組む者。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)