“賊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞく70.7%
そこな7.3%
そこ4.9%
すり2.4%
やから2.4%
あた2.4%
だち2.4%
ぬす2.4%
ぬすびと2.4%
ゾク2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飯「そんな事をするには及ばない、内々の者に、百両の金を取る程の器量のある者は一人もいない、ほかから這入はいったぞくであろう」
つまりその子をそこなうのだからというてよその弟子に接吻して、自分の小僧には接吻せずに教育する人があるです。そういう小僧はだんだん発達して行く。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
彼等は屡夜を徹して無用なる文字の遊戯に耽つたが、人の子をそこなふものとして其会合は禁止せられず其門徒は解散せられず時勢と共に益盛になつた。
冬日の窓 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
美人だと思いながら、それほどたいして気にとめるでもなくすれ違ったのであったが、懐をさぐって見ると財布がなくなっている。さては今の女がすりであったのかと驚いたという句である。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
足柄あしがらの箱根の山の中には数え切れぬほどの不逞ふていやからどもが蟠居ばんきょしているのだそうだ。いつ我々に対して刃向はむかって来るか分ったものではない。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
まひを列ねてあたはらひ、歌を聞きて仇を伏しき。すなはち夢にさとりて神祇をゐやまひたまひき、所以このゆゑに賢后とまを一〇。烟を望みて黎元を撫でたまひき、今に聖帝と傳ふ一一
其のあす雀部ささべにわかれて、八月はづきのはじめみやこを立ちて、九三木曾路をるに、山だちあまたに取りこめられ、衣服金銀残りなくかすめられ、命ばかりを辛労からうじて助かりぬ。
又、周のはじめ七七武王ぶわう一たびいかりて天下の民を安くす。臣として君をしいすといふべからず。じんぬすみ義を賊む、一ちうちゆうするなりといふ事、七八孟子まうじといふ書にありと人の伝へに聞きはべる。
守、此のぬすびとさぐとらふために、一六五助の君文室ふんや広之ひろゆき、大宮司のたちに来て、今もつぱらに此の事を一六六はかり給ふよしを聞きぬ。此の太刀一六七いかさまにも下司したづかさなどのくべき物にあらず。
信ヲ好ンデ学ヲ好マザレバソノヘイゾク、直ヲ好ンデ学ヲ好マザレバソノ蔽ヤカウ などというのも、結局は、個人としての子路に対してよりも
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)