“讒言”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざんげん92.4%
うわごと1.5%
さかしら1.5%
さんげん1.5%
たわごと1.5%
つげぐち1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うちの殿様も、つまり、讒言ざんげんに逢って、今のように浪人していらっしゃるのよ、だから、わたし、ほんとうにお気の毒だと思うわ」
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
水や薬の騒ぎでようように息を吹きかえしたが、お米はその夜なかから大熱を発して、取り留めもない讒言うわごとを口走るようになった。
半七捕物帳:16 津の国屋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
正しき品行は御覧じ知るはずを、誰が讒言さかしらに動かされてか打捨て給ふ情なさよ、成らば此胸かきさばきても身の潔白のあらはしたやと哭きしが、其心の底何者の潜みけん
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
天下兵馬の権を御司おんつかさどり遊ばす君が、取るにも足らぬ佞人ねいじんばらの讒言さんげんおきき遊ばして、御心おみだしなさるようではと、恐れながら主水之介、道々心を痛めて罷り越しましてござりまするが
「何を申すぞ、ええ讒言たわごと! 良人おっとの生死も確かめず、むざむざ敵に捕われて、おめおめ賊砦ぞくさいへ参るような、不覚至極の妻なんどに逢いたいと思うこの右門か?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぜんから居る下役の媽々かかあども、いずれ夫人とか、何子とか云う奴等が、女同士、長官の細君の、年紀としの若いのをそねんだやつさ。下女に鼻薬を飼って讒言つげぐちをさせたんだね。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)