“謂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
63.4%
いい12.1%
いわ9.1%
いひ3.5%
おも2.8%
いは1.7%
いわれ0.9%
おもえ0.8%
いはれ0.8%
いつ0.6%
いふ0.5%
0.5%
かた0.3%
いっ0.3%
いひて0.3%
おもへら0.3%
ヲモヘラク0.3%
いえ0.2%
いお0.2%
いはゆ0.2%
いへら0.2%
いわく0.2%
いわゆ0.2%
いッ0.2%
おもへ0.2%
0.2%
ゆゑ0.2%
イヒ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からだがしびれるほどに、わば、私は、ばんざいであった。大歓喜。そんな言葉が、あたっている。くるしいほどの、歓喜である。
新樹の言葉 (新字新仮名) / 太宰治(著)
今の劇壇はこのままでいいとは、急激な苦い薬を飲ませずに、最中やオムラートで包んで飲ませようのいいである、私は常にそう思う。
当今の劇壇をこのままに (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
僕達は少し矢絣に拘泥こうでいし過ぎてるんじゃないかしら。犯罪者が態々わざわざ、そんな人目に立ち易い風俗をするいわれがないじゃありませんか
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
よろこばるゝといへどもおや因果いんぐわむく片輪かたわむすめ見世物みせものの如くよろこばるゝのいひにあらねば、決して/\心配しんぱいすべきにあらす。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
わたくしは此「望之妻」は棭斎の妻であらうとおもふ。果して然らば、棭斎の妻狩谷氏は文化七年庚午六月十八日の朝歿したこととなるであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
三七五 現世に於ける聰慧ある比丘の初とはいはく、感官を護り、滿足し、道徳の規律を擁護し、生活正しく、善友を侶とするにあり。
法句経 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いわれは何かこれにこそと、七兵衛はその時からあやしんで今も真前まっさきに目を着けたが、まさかにこれが死神で、菊枝を水に導いたものとは思わなかったであろう。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その中について独り西洋学者の流は深謀遠慮にして、ひそかおもえらく、官軍或は暴ならん、仮令い暴なりと雖ども西洋人に害を及ぼすことは彼輩のよくする所にあらざるべし
故社員の一言今尚精神 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其庵の側に一つのさゝやかなる新塚あり、主が名は言はで、此の里人は只〻戀塚こひづか々々と呼びなせり。此の戀塚のいはれに就きて、とも哀れなる物語のさふらふなり
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
はがれしかば天も漸々やう/\受納じゆなふ有てや是よりあめふり出して三日三晩小止こやみなく因て草木もみどりの色を生ぜしとかや趙氏が妻とお菊が孝心は和漢一つゐ美談びだんいつつべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
古語こごいふあり其以てする所を其由そのしたがふ所を其安んずる所を察す人いづくんぞかくさん哉人いづくんぞかくさん哉爰にいつはかざる者有り然れ共其者の眸瞳ひとみ動靜どうせい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
弦ヲクニ二法アリ、無名指ト中指ニテ大指ヲ圧シ、指頭ヲ弦ノ直堅チヨクケンに当ツ! コレヲ中国ノ射法トフ! 正次の射法はこれであった。
弓道中祖伝 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
数日之後ひをへて、皇太子近習者つかまつるものを召して、かたりて曰く、先の日、道に臥せる飢者は、其れ凡人ただびとあらじ、必ず真人ひじりならむ。使を遣して視しめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
アア今これをいって何をかせん、かく記するさえも余が陰然と余自身を弁護しつつありと余の愚を笑うものもあらん、今は余の口を閉ずべき時なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
越後にねりやうかんを賞味して大に感嘆かんたんし、岩居にいひていはく、此ねりやうかんも近年のものなり、常のやうかんにくらぶればあぢはひまされり。
しかれどもひそかおもへらく、賢者けんしや旧悪きうあくをおもはずといふも事にこそよれ、冤謫ゑんてき懆愁さうしうのあまり讒言ざんげん首唱しゆしやうたる時平大臣しへいのおとゞ肚中とちゆうに深く恨み玉ひしもしるべからず。
ヲモヘラクシテハ越地越事、仍丁酉之夏携児京水越遊スルコト数十日有紀行
ソレ書生タルモノ平時互ニ相誇ルニアルイハ博覧考証ヲ以テシアルイハ詩若シクハ文章ヲ以テシ皆自ラいえラク天下おのれクモノハシト。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おりから淡々あわあわしいつきひかり鉄窓てっそうれて、ゆかうえあみたるごと墨画すみえゆめのように浮出うきだしたのは、いおうようなく、凄絶せいぜつまた惨絶さんぜつきわみであった、アンドレイ、エヒミチはよこたわったまま
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
も見遁しくれ候間此大恩は忘れまじと其以後は急度きつとつゝしみまかあり候然るに私しを生置いけおいては妻の事心元無く思ひてやいはゆる犬のくそにて敵きと申如くありもせぬ事を申上長庵を罪科ざいくわおといれおのれが女房を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
村人某、かねて無頼のさがなりけり。村外に遊びけるをり、少婦の馬に乗りて来るを見て、同遊つれの者を顧みていへらく、おのれ彼の少女をして笑はしめむと言ふ。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
当代、泰文ほど人に憎まれた男もすくないが、ただの一度も刀杖とうじょうの厄を受けず、思うぞんぶんに放埒な所業をつづけられたのは、そのへんにいわくがあるとみていい。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
琵琶びわ橋ニ上ルヤたちまちニシテ光彩ノ雲外ニひらめクヲ見ル。いわゆル名古屋城ノ金鴟尾きんしびナリ。城下ヲ過ギテ鷲津毅堂ヲ訪フ。よろこビ迎ヘテ酒ヲ置ク。平野泥江森春濤先ニアリ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
計略をきこう(大)併し是だけで外に疑いは有ませんか(荻)フム無い唯だ今いッたミステリイとかの一点より外に疑わしい所は無い(大)それなら申ますがこうう次第です
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
牧之ぼくしおもへらく、鎮守府将軍ちんじゆふしやうぐん平の惟茂これもち四代の后胤かういん奥山おくやま太郎の孫じやうの鬼九郎資国すけくに嫡男ちやくなん城の太郎資長すけながの代まで越後高田のほとり鳥坂とりさか山に城をかまへ一国にふるひしが
門内の群集を分けて車上の照子は、老婆の死骸におもてを背けつ、それより深川家の式台まで矢を射るごとく乗附けて、かねて別懇のなかといい、殊に心のきたれば、案内もわで夫人の居間。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
聞て其儀そのぎ勿々なか/\あひならず假令御仕置者なりとも首又は死骸などゆゑく渡してやる事は成ぬなり夫共御奉行所よりの御差※ならばしらぬことどうして/\出來ぬことなり早く歸られよと取合とりあう氣色けしきもあらざれば城富は力もぬけつゑすがりて茫然ばうぜんと涙にむせび居たりける是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『波斯より更に遙かにして、夷人極めて多し。中に、招魂千年の法を傳ふるあり。イヒは、千年の舊き魂をも招き迎へて、目前に致すこと、生前の姿の如し。』
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)