“詭計”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きけい68.1%
トリック11.1%
トリツク6.9%
たばかり2.8%
2.8%
からくり1.4%
たくみ1.4%
たくらみ1.4%
たばか1.4%
オコハ1.4%
オコワ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうして此処へ気が付かなかったのか、毒酒と薬酒の詭計きけいがあまりにも鮮かだったので、さすがの平次の叡智にも盲点があったのです。
将棋の木村名人は、十数年間、私と机を並べていた友人の一人だが、あの人は第一級の探偵小説ファンで、「あんな詭計トリックをどうして考えるのだ」
そんな暢氣のんきなことを言ふのでした。どんな巧妙な詭計トリツクも時の力の前には崩壞することを平次は知つてゐたのです。
祭りが終って群衆が地方に帰った後、詭計たばかりをもってやっつけようと、光を憎むふくろうどもがひそひそと陰謀をめぐらしていた(一四の一、二)。
それが詭計だよ。往きは渡船わたしで行って、帰りに知合の船頭に頼んで船に乗せて貰ったと言うのが可怪おかしいと思わなかったかい。
それゆえ私が、どんなにか、探偵小説的な詭計からくりを作り、またどんなにか、怒号したにしても、あの音色ねいろだけは、けっして殺害されることはないと信じている。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かしこにアキルレのためにいまなほデイダーミアを歎くにいたらしめし詭計たくみをうれへ、またかしこにパルラーディオの罰をうく 六一—六三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我おもへらく、彼等は我等のために嘲られてその怨み必ず大ならんとおもはるゝばかりのそこなひをうけ詭計たくらみにかゝるにいたれるなり 一三—一五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
巨浪おほなみゆすりて詭計たばかりけりな
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
関係悲劇(まづい語ですが、人事の交渉から出て来ることをすのです)とでも申すべきものでせう。見物を詭計オコハにかけて、あつと言はせた旧式の結構の欠陥は、十分知つて居られる博士です。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
現代尚屡、行はれる歯痛のまじなひで、「此豆に芽の出るまでは、歯の虫封じを約束しました」と言つた風の言ひ方で、煎り豆を土に埋める様な風習も、単に神を所謂詭計オコワにかける訣でなかつた。