“言詮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごんせん66.7%
げんせん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芸術が分る分らないは、言詮ごんせんを絶した所にあるのだ。水の冷暖は飲んで自知する外はないと云ふ。芸術が分るのも之と違ひはない。
芸術その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
空を踏むがごとく、雲を行くがごとく、水中にけいを打つがごとく、洞裏とうりしつするがごとく、醍醐だいごの妙味をめて言詮ごんせんのほかに冷暖れいだん自知じちするがごとし。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が、兎に角海彼岸の文学にうとかつた事だけは確である。のみならず芭蕉は言詮げんせんを絶した芸術上の醍醐味だいごみをも嘗めずに、いたづらに万巻の書を読んでゐる文人墨客ぼくかくの徒を嫌つてゐたらしい。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)