“角屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すみや60.0%
かどや40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつて、島原の角屋すみやで、お松が竜之助の傍に引きつけられているうちに、その身辺からものすごい雲がむらむらと湧き立つように見えて
今出て来たばかりの暖簾のれんの内へ、二人はもう引っ返している。大きな三ツがしわの紋を三つに割って、端に、角屋すみやとしてある暖簾であった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幽暗なる蝋燭の火影に窺ひ見た島原の遊女の姿と、角屋かどやの座敷の繪襖とは、二十世紀の世界にはあらうとも思はれぬ神祕の極みであつた。
十年振:一名京都紀行 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
「そうか、大抵たいてい大丈夫だいじょうぶだろう。それで赤シャツは人にかくれて、温泉の町の角屋かどやへ行って、芸者と会見するそうだ」
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)