“角力”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すもう72.1%
ずもう11.8%
すまふ11.0%
すま2.2%
すまう1.5%
すもうとり0.7%
ずまふ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この理由は簡単で角力すもうをみても、野球の試合をみても、段ちがいの勝負よりも実力の伯仲した場合のほうが面白いのと同じである。
私の要求する探偵小説 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
そのための実際の計画を考顧しなかったなら、矢張りこの四五人の、それだけで少しも発展性のない、ひと角力ずもうに終ってしまうのだ。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
ある新聞の取次店の前には、傘や蝙輻傘かうもりがさが押し合つて、角力すまふの勝負札を見てゐた。さま/″\な批評も人々の口から出てゐた。
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
ふと眼がかち合うと、疑いに満ち、相対峙あいたいじして譲らない二つの心が、稲妻のように閃き、角力すまおうとするのを、互に鋭く感じる。そんな瞬間、言葉は空虚に感じられて恥しい。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
闇の角力すまうは味気なきもの。弓取りは弓取りらしく、白日下はくじつかにての見参せむ。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、この第一印象が去ってから、よく眺めると、角力すもうとりのちょっと大きいぐらいのもので、からだそれ自身は、そんなに驚くに当らないのだった。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
又、の馬十と呼べる下男は此処より十里ばかり東の方、豊前小倉城下の百姓にて、宮角力ずまふの大関を取り、無双の暴れ者なりし由。仲間の出入りにて生命いのち危ふかりしを万豪和尚に救はれしものに侍り。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)