“視廻”の読み方と例文
読み方割合
みまわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尚お視廻みまわすと、壁は元来何色だったか分らんが、今の所では濁黒どすぐろい変な色で、一ヵ所くずれを取繕とりつくろったあとが目立って黄ろいたまを描いて、人魂ひとだまのように尾を曳いている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何時いつの間にか掃除したんだよ。それでも奇麗になったわ」、と雪江さんは部屋の中を視廻みまわしていたが、ふと片隅に積んであった私の荷物に目を留て、「貴方あなたの荷物って是れ?」と
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
用をしてから出て来て見ると、手水鉢ちょうずばちに水が無い。小女ちびは居ないかと視廻みまわす向うへお糸さんが、もう雑巾掛ぞうきんがけも済んだのか、バケツを提げてやって来たが、ト見ると、直ぐ気が附いて
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)