“西北風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ミストラル66.7%
ならい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
モンテ・カルロ第一という巴里旅館オテル・ド・パリの豪奢な居間にこもりっ切りになって、四五日前から、沈鬱な顔をして額を押えながら、「西北風ミストラルが来る! 西北風ミストラルが来る!」
コン吉とタヌは、公爵がまた西北風ミストラルに乗って大勝して来るのだろうと、大いに期待していると、二時間程ののち、オテルの室付給仕パレエが、息せき切って二人の部屋に駆け込んで来た。
……(寒い風だよ、ちょぼ一風いちかぜは、しわりごわりと吹いて来る)と田越村たごえむら一番の若衆わかいしゅうが、泣声を立てる、大根の煮える、富士おろし、西北風ならいの烈しい夕暮に、いそがしいのと、寒いのに、向うみずに
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)