“蟠踞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばんきょ93.1%
ばんきよ6.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おなじ敵地をふむものなら、忍剣のいうとおり、徳川家の蟠踞ばんきょする東海道こそもっとも小太郎山こたろうざんに近く、もっとも地理平明である。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここにおいて政府の反対者たる政事家はただ九州と四国とに蟠踞ばんきょしていわゆる西南の天には殺気の横たわるを見るに至れり。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
仲哀ちゆうあい天皇の御世に又叛いて、神功皇后の三韓征伐の遠因をなしてゐるし、蝦夷えぞは勢力強大で、東海東山とうさんより奥羽地方にかけて蟠踞ばんきよし、長く化外の民として、平安時代に至る迄
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
田原藤太が将門を訪ふたはなしは、此の前後の事であらう。秀郷ひでさと下野掾しもつけのじようで、六位に過ぎぬ。左大臣魚名うをなの後で、地方に蟠踞ばんきよして威望を有して居たらうが、これもたゞの人ではない。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)