“蜆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しじみ82.8%
しゞみ17.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一昨日いっさくじつの旅館の朝はどうだろう。……どぶの上澄みのような冷たい汁に、おん羮ほどにしじみが泳いで、生煮えの臭さといったらなかった。……
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ことばを換えてさらにいってみるならば、要は書の中身が大切な問題となるのである。例えば美しいはまぐり貝があるとする。しじみ貝があるとする。
これから釣堀つりぼりへまゐりますと、男女なんによ二人連ふたりづれゆゑ先方せんぱうでもかして小間こまとほして、しゞみのおつけ、おいも煑転につころがしで一猪口いつちよこ出ました。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
おほきはまぐりウばかり。(ちう、ほんたうは三個さんこ)として、しゞみ見事みごとだ、わんさらもうまい/\、とあわてて瀬戸せとものをかじつたやうに、おぼえがきにしるしてある。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)