“蘭草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふぢばかま50.0%
らんさう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所謂七種は胡枝花はぎすゝきくず敗醤花をみなへし蘭草ふぢばかま牽牛花あさがほ瞿麦なでしこである。わたくしの嘗て引いた蘭の詩二首の一は此七種の詩中より取つたものである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
吉野桜の事、蘭草ふぢばかまの事は既に前に見えてゐる。其他人に花木を乞うて移し栽ゑたことは、その幾度なるを知らない。梅を栽ゑ、木犀を栽ゑ、竹を移し、芭蕉を移したことは、皆吟詠にあらはれてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「我圃秋芳誇許多。更無一種渉驕奢。最堪愛処知何是。高格清香楚畹花。」後者の詠ずる所は例の蘭草らんさう藤袴ふぢばかまである。園楓ゑんふう和多田玄順わただげんじゆんおくる所のたねだと云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)