“藍草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいぐさ66.7%
あいくさ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ええ、それが実は、小諸こもろのほうの取引先に、ちと藍草あいぐさけがたまりましたので、信心やら商用やら」
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
需用は莫大ばくだいなものであったでありましょう。さかん藍草あいぐさを植えて、それを藍玉あいだまに作ったのは徳島市から程遠くない村々で、今も訪ねますと、それは見事な蔵造くらづくりの仕事場が見られます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
藍草あいくさの汁をしぼったように、水っぽい夕闇が四囲あたりをこめてきた。しょくの影が、深殿の奥から揺れてきた。法皇のおすがたらしい影が、側近の人々の黒い影にかこまれて、おくつ御足みあしをかけている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)