“落付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おちつ47.9%
おちつき29.2%
おちつい8.3%
おちつけ8.3%
おちつか4.2%
おちつく2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし外面おもてからたのとはちがって、内部なかはちっともくらいことはなく、ほんのりといかにも落付おちついたひかりが、へや全体ぜんたいみなぎってりました。
彼はこうした気分をった人にありがちな落付おちつきのない態度で、千駄木せんだぎから追分おいわけへ出る通りを日に二返ずつ規則のように往来した。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勘次かんじ菜種油なたねあぶらのやうに櫟林くぬぎばやしあひせつしつゝ村落むら西端せいたん僻在へきざいして親子おやこにんたゞ凝結ぎようけつしたやうな状態じやうたいたもつて落付おちついるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
晴さんと五六日早咲はやさき逗留とうりうして居たりしが不※心に思ふやう此處にて金銀をつかすてんよりは江戸へ行て身を落付おちつけのち心の儘に樂まんと夫より室を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たゝものありさては役人後を追來りしかど更に心も落付おちつかず返事さへろくにせざれば表には又々また/\たゝき早く此處をお開下あけくだされと云ふを聞けば女の聲なる故不思議ふしぎに思ひすこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やとひ大勢にて尋ね給へと云れて友次郎はお花の事の心に係ればしばしも落付おちつくは無れども先刻よりの足のつかれに今は一歩も歩行べきやうなければ老女が言葉を幸ひに容を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)