“苦苦”の読み方と例文
読み方割合
にがにが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はそれを心から苦苦にがにがしく不愉快なことに思つた。先生は予譲よじやう比干ひかんの話はおくびにも出さないでのべつ幕なしに元寇と朝鮮征伐の話ばかりする。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
鬼神でない一介の婦女子だから、敢て詰責するにも当らないが、俺は苦苦にがにがしく思つたり、片腹痛く感じたりすることがないでもない。日外いつぞやもかう云ふ事があつた。
畜生道 (新字旧仮名) / 平出修(著)
されど支那商人のきたりて真鍮のうつは並べて商ふ、それはまだよし、孔雀の色に何時いつも変らぬ紺青こんじやう青竹色あおたけいろのこちたき色を交へし絹の模様物を左右より見せ附けられさふらふ苦苦にがにがしくさふらひき。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)