“苜蓿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うまごやし86.4%
うまこやし4.5%
つめぐさ4.5%
クロバー4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黄金色のえにしだが三角形の頭を突き出し、白い苜蓿うまごやしが点々と野面のづらを彩っています。……鷓鴣しゃこが飛び出す、鷹がゆるゆると輪を描く。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
此所こゝは夏の初めになると苜蓿うまこやしが一面に生える。与次郎が入学願書を持つて事務へた時に、此桜のした二人ふたりの学生が寐転ねころんでゐた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
空晴れて鐘の音くは苜蓿つめぐさの受胎の真昼近づきにけり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大崎停車場は軌道の枕木を黒く焼いて拵えたあらっぽいさくで囲まれている。その柵の根には目覚むるような苜蓿クロバーの葉が青々と茂って、白い花が浮刻うきぼりのように咲いている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)