“花香”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かこう42.9%
くわかう28.6%
はなか28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いったい日本人は花のにおいに冷淡れいたんで、あまり興味をかないようだが、西洋人と中国人とはこれに反して非常に花香かこう尊重そんちょうする。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
月正に五月に入つて旬日を経たる頃なり。もし花卉くわきを愛する人のたま/\わが廃宅に訪来とひきたることあらんか、蝶影てふえい片々たる閑庭異様なる花香くわかうの脉々として漂へるを知るべし。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その中に十一時半になってしまいましたので、何んだか急に馬鹿馬鹿しくもなって、其の足でぶらぶら歩いて引っ返し、千住せんじゅ万字楼まんじろうという家へあがって花香はなかという女を買って遊びました。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)