“般若”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんにゃ89.8%
はんにや10.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その次はすっかり変って般若はんにゃの面が小く見えた。それが消えると、らい病の、頬のふくれた、眼をいだような、気味の悪い顔が出た。
ランプの影 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
旅人たびびとは、このはなしいているうちに、自分じぶん子供こども時分じぶん、ちょうど、それとおなじように、般若はんにゃめんをほしがったことをおもしました。
般若の面 (新字新仮名) / 小川未明(著)
譬喩ひゆを以ていふときは、をさなき立實論は阿含あごんの如く、かたよりたる主觀想論は般若はんにやの如く、先天立實論は法華涅槃ほつけねはんの如し。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
般若はんにや方等はうとうの谷、荒澤の谷、田母澤たもざはの谷、すべて美しいシインを到る處に開いた。瀧の多いのも無論その峽谷の色彩を複雜にしてゐるが、それよりも何よりも水の美しいのが好かつた。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)