“胡簶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やなぐい66.7%
やなぐひ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにかこまれて、沙金しゃきんは一人、黒い水干すいかん太刀たちをはいて、胡簶やなぐいを背に弓杖ゆんづえをつきながら、一同を見渡して、あでやかな口を開いた。——
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
兵部卿ひょうぶきょうの宮もおいでになった。右大将は羽振りのよい重臣ではあるが今日の武官姿のえいを巻いて胡簶やなぐいを負った形などはきわめて優美に見えた。色が黒く、ひげの多い顔に玉鬘は好感を持てなかった。
源氏物語:29 行幸 (新字新仮名) / 紫式部(著)
わが木となさむ、あゝラウロよ、汝は常にわが髮わが琴わが胡簶やなぐひかざりとなるべし
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
胡簶やなぐひそばに、速かにトロイア勢をめがけ射る。 445
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)