“肖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
89.1%
あやか3.2%
あや3.2%
すがた1.3%
うつ0.6%
せう0.6%
そぐ0.6%
ふさわ0.6%
アヤ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ええ、驚かしゃあがるな。」と年紀としにはない口を利いて、大福餅が食べたそうに懐中ふところに手を入れて、貧乏ゆるぎというのをる。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「これはね、昨日きのうある人の銀婚式に呼ばれて、もらって来たのだから、すこぶるおめでたいのです。あなたも一切ぐらいあやかってもいいでしょう」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
知らぬ人でもあやかり度いと思って或いは参るかも知れぬが、人を殺して牢死した者の墓へ、親戚でも知人でも無い者が参るとは、全く有られも無い事だ
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
音楽上のユダヤ人らは、はずかしめの衣裳を着せられた後にそのすがたを焼かれていた。巨人ヘンデルも笞刑ちけいを受けていた。
どどいつ端唄はうたなら、文句だけは存じておりますが、といって笑顔になって、それはお花見の船でなくッてはうつりません。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
心のうち一二〇いかばかりすずしからんとはうらやみぬるぞ。かくいへど富貴のみちはわざにして、一二一たくみなるものはよくあつめ、不せうのものは瓦の解くるよりやすし。
紫の矢絣やがすり箱迫はこせこの銀のぴらぴらというなら知らず、闇桜やみざくらとか聞く、暗いなかにフト忘れたように薄紅うすくれないのちらちらするすごい好みに、その高島田も似なければ、薄い駒下駄に紺蛇目傘こんじゃのめそぐわない。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はじめ孫とも見えたのが、やがて娘らしく、妹らしく、こうしたところではふさわしくなって、女房ぶりもあわれに見える。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
死なれたお方が温順で貞淑で、如何にも婦人の鏡とも云うべき為人ひととなりであったから、せめてはそれにアヤかるようにこうするのだと言うたと翁が語られたことがある。
屍体と民俗 (新字新仮名) / 中山太郎(著)