“老媼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうな34.1%
ろうおう24.4%
ばあや9.8%
おば7.3%
おみな2.4%
おばあ2.4%
おばあさん2.4%
おふな2.4%
ばば2.4%
ばばあ2.4%
ばゝ2.4%
らうあう2.4%
ろうば2.4%
をうな2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まったく田舎の一老媼おうなである。果報にすぎると、常に勿体ながるばかりであった。その母は、誰よりも、寧子が気に入っていた。
日本名婦伝:太閤夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしはそれをたずねて見ないあいだは心の落着きをとり入れられませんので、老媼ろうおうにこう尋ねて見たのでございます。
玉章 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
毎朝の御出勤にも、旦那様の洋杖奥様持ちて送り出たまへば、奥様がお穿きものの注意、旦那様より老媼ばあやに与へらるるほどの御心入り。
今様夫婦気質 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
割木わりきほどの事も大臺おほだいにして叱りとばさるゝ婢女はしたの身つらや、はじめ受宿うけやど老媼おばさまが言葉には御子樣がたは男女なんによ六人、なれども常住内にお出あそばすは御總領と末お二人
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
然ありて後に、その御骨を持ちのぼりたまひき。かれ還り上りまして、その老媼を召して、その見失はず、さだかにその地を知れりしことを譽めて、置目おきめ老媼おみなといふ名を賜ひき。
真面目まじめ会話はなしをしている時に、子供心にも、きつねにつままれたのではないかと、ふと、老媼おばあさんをあきれて見詰めることがあった。
老奥方おばあさんのお辞儀は段々ふえて、売れ高はグングン減ってゆくが、そんな事に頓着とんじゃくのない老媼おばあさん隣店となりの売行きを感嘆して眺め、ホクホクしていう。
一同あきれて立つて居る中から、踉蹌よろけ乍ら出た老媼おふなは、手をかざして一分時程リツプの顔を見て居たが。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
後にはその御骨を持ちのぼりなさいました。かくて還り上られて、その老婆を召して、場所を忘れずに見ておいたことを譽めて、置目おきめ老媼ばばという名をくださいました。
茫然ぼんやり立つてゐる小児でもあれば、背後うしろからそつと行つて、目隠しをしたり、唐突いきなり抱上げて喫驚びつくりさしたりして、快ささうに笑つて行く。千日紅の花でも後手に持つた、腰曲りの老媼ばばあでも来ると
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
お車もまちて居りまする物をと急がするに、あれ老媼ばゝは我れに行けと言ふか、さりとは正直ものと笑ひて返事を書く。
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そこで、この媼は娘のときから入りかはり立ちかはり日本留学生の世話をして老媼らうあうに及んだのである。『日本にほんばあさん』といふのは、これに本づいた名であつた。
日本媼 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
一人ものの老媼ろうばの二階なりき。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
老媼をうなかくつぶやきながら
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)