“習”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なら36.8%
ならい18.9%
まな14.6%
ならひ9.7%
そよ4.9%
なろ2.7%
ならは2.2%
ナラハ1.6%
ならはし1.6%
しふ1.1%
ならわ1.1%
1.1%
ならっ0.5%
おそ0.5%
さら0.5%
0.5%
ならわし0.5%
なれ0.5%
ナラ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
といわれるので、長吉ちょうきち落第らくだいしてはならないとおもって、うちかえってからも、その学校がっこうならってきた算術さんじゅつはかならず復習ふくしゅういたしました。
残された日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こころ合はでもいなまむよしなきに、日々にあひ見てむこころくまでつのりたる時、これに添はするならいさりとてはことわりなの世や。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
十数年の長いあいだ、陶器すえものの技術をまなぼうため、みん景徳鎮けいとくちんに渡り、かの地にとどまるうち、異国の一女を妻として子まで生ました。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私の祖父を里正津下市郎左衛門つげいちらうざゑもんと云つた。旧家に善くあるならひで、祖父は分家で同姓の家の娘をめとつた。祖母の名は千代ちよであつた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そよとの風も無い。最中過さなかすぎの八月の日光が躍るが如く溢れ渡つた。氣が附くと、畑々には人影が見えぬ。丁度、盆の十四日であつた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「では。……すみませんが、そこの琵琶をお取りくださいませぬか。大原御幸も、まだみなは覚えませぬが、なろうたくだりだけを、いてみましょう」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
婚姻こんいんは秋山十五ヶ村をかぎりとして他所にもとめず。婦人ふじん他所にて男をもてば親族しんぞく不通ふつうしてふたゝ面会めんくわいせざるを、むかしよりのならはせとす。
何時からとも知らぬ、ナラハしである。春秋の、日と夜と平分ヘイブンする其頂上に當る日は、一日、日の影を逐うて歩く風が行はれて居た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ふ、宗桂そうけいのあしらひより、番太郎ばんたらう桂馬けいまはうが、えらさうにえるならはしで、おくみ感心かんしんしたらしかつた。もさうずと千助せんすけ益々ます/\附入つけいる。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けだし芭蕉の盆石ぼんせきが孔夫子の泰山たいさんに似たるをいふなり。芭蕉かつて駔儈そくわいふう軽薄けいはくしふ少しもなかりしは吟咏ぎんえい文章ぶんしやうにてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の推慕すゐぼする事今に於も不可思議ふかしぎ奇人きじんなり。
うちの中にはねむりいている二人の召使の外には誰もいない筈だった。夫人はフロリダ地方へ行っているし、主人は土曜日の夜はいつも日曜版が刷上るまで新聞社にいるならわしだった。
赤い手 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
客「然うでしょう、少し声がしゃがれてるし、一中節いっちゅうぶしったろう、あのーなにを唄ったろう……あれは端物はものだがいゝねえ、はなぶさちょう其角きかくさんをしたという、吉田の兼好法師の作の徒然草を」
左伝通読十一偏その中、塾も二度か三度かえた事があるが、最も多く漢書をならったのは、白石しらいしと云う先生である。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
だからおそわる方になってもこの習わり方がかえって近道なので、急がば廻れで、遠国から出て来て、三年の修業というようにあらかた日限を切って自分の仕事を物にしよう
「市子ちゃん、米子ちゃん、店にいるの。こっちへ来ておさらいをしないこと?」
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
学芸にれず、奥妙なる宗教に養はれざる平民の趣味には、謡曲は到底応ずることを得ざるなり。故に彼等の中におのづから新戯曲の発生熟爛するありて、巣林子の時代に於て其盛運を極めたり。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
まあ聞いてくれ、パーシウス、わしは美しいヒポデイミヤ姫と結婚しようと思っている。ところが、こうした場合、花嫁に対して何か遠い国から持って来た美事みごとな珍品を贈るというならわしになっている。
「そんなこと言ったって、じんつあまや。何しろまだ十六だもの……裁縫てどなれえにもやんねえのだもの、かんげえで見ればこのわらしも……」
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
それでも、春の旅と言へば、まづ櫻を思ふナラはしから、大臣は薄い望みを懸けてゐた。若し、高野や、吉野の奧の花見マヽられることのありさうな、靜かな心踊りを感じて居たのであつた。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)