“縺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もつ93.9%
もつれ2.8%
ほつ1.2%
0.8%
すが0.4%
もつら0.4%
モツ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道也の進退をかく形容するの適否は作者といえども受合わぬ。もつれたる糸の片端かたはしも眼をちゃくすればただ一筋の末とあらわるるに過ぎぬ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
我彼に請ひていひけるは、あゝねがはくは汝のすゑつひに安息やすきをえんことを、請ふここにわが思想おもひもつれとなれるふしを解け 九四—九六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
刀の柄糸つかいとほつれを見つけて、それを気にしてつくろいだすと、いじればいじるほど解けて来て、果ては、しまつが悪くなったので、糸切歯をあててプツンとかみましたが
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この島々谷の水が、いきおい込んで突きかかるところは、灰と緑と両様の水が、丁字に色別けをされて、やがてそれが一つの灰白色に、ごっちゃにされて、つれ合いながら、来た後を振り返り
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
さあなんとなりしてくだされといて、そでとりすがりてもだゆるに、もとよりくゝはらぬつまこと離別りべつなどゝはとき威嚇おどしのみなれば、すがりてくを時機しほに、わがまゝ者奴ものめひじらけ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
指先は冷血していて氷のようなのに、たまった興奮がびりびり指をもつらして慄えている。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
酒ハホドク佳人ノムネノモツ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)