“縦横”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たてよこ47.6%
じゅうおう39.7%
じゆうわう6.3%
じうわう4.8%
じうおう1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この寺の墓地と六間堀の裏河岸との間に、平家建ひらやだての長屋が秩序なく建てられていて、でこぼこした歩きにくい路地が縦横たてよこに通じていた。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なぜならつくえかどは、小刀こがたなかなにかで、不格好ぶかっこうけずとされてまるくされ、そして、かおには、縦横じゅうおうきずがついていたのであります。
春さきの古物店 (新字新仮名) / 小川未明(著)
赤彦君の顔面は今は純黄色に変じ、顔面に縦横じゆうわう無数のしわが出来、ほほがこけ、面長おもながくて、一瞥いちべつ沈痛の極度を示してゐた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
くちなはきらめきぬ、蜥蜴とかげも見えぬ、其他の湿虫しつちうぐんをなして、縦横じうわう交馳かうちし奔走せるさま一眼ひとめ見るだに胸悪きに、手足をばくされ衣服をがれ若き婦人をんな肥肉ふとりじし酒塩さかしほに味付けられて
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すさまじい勢でぼやけた大氣の中を縦横じうおう渦巻うづまいてゐるのがハツキリ眼に映ツて來る。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)