“絨氈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゅうたん84.5%
じゆうたん6.0%
じうたん4.8%
じゅうせん1.2%
じゆたん1.2%
もうせん1.2%
マット1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立派な革椅子に、チーク材の卓子など、すこぶる上等な家具が並んでいて、床をおお絨氈じゅうたんは地が緋色ひいろで、黒い線で模様がついていた。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
食後の客間では同じ長椅子に腰かけて、同じ絨氈じゆうたんの模様を踏んで、老人のために茶や煙草たばこボオイから受け次いだりした。われ/\はすぐに親しくなつた。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
フト夫人ふじん椅子いすつたが、まへはさんだ伊達卷だてまきはしをキウとめた。絨氈じうたんはこ上靴うはぐつは、ゆき南天なんてんあかきをく……
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蘇武の存在は彼にとって、崇高な訓誡くんかいでもあり、いらだたしい悪夢でもあった。ときどき彼は人をつかわして蘇武の安否を問わせ、食品、牛羊、絨氈じゅうせんを贈った。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼はそこのあと片付けを命ぜられて、部屋の中をあちこちしながら働いていたが、ふと絨氈もうせんの端につまずいて倒れた。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そこからずっと階下したまで敷き詰められた絨氈マットの上まで来て消え失せている。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)