“索寞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さくばく92.3%
ひっそり7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕に取って事実というものくらい無味索寞さくばくなものはない。それは眼の前の道端に転がっている石同様、たゞそれ切りのものだ。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
何故なぜ家はうなんだらうと、索寞さくばくといふよりは、これぢやむし荒凉くわうりやうツた方が適當だからな。」とつぶやき、不圖ふとまた奧をのぞいて、いらツた聲で
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
下女はまた面白そうに笑ったが、室の中からはこのにぎやかさに対する何の反応も出て来なかった。人がいるかいないかまるで分らない内側は、始めと同じように索寞ひっそりしていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)