“糟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かす92.0%
ぬか8.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初雄 えへん、君はこの村において、肥料こやしかすにもならない、更に、あえて、しかしてその、いささかも用のない人です。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
要するにすたれて放擲られた都會の生活のかす殘骸ざんがい………雨と風とに腐蝕ふしよくしたくづと切ツぱしとが、なほしもさびしい小汚こぎたないかげとなツて散亂ちらばツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
と云って、国の母の手づくりのかき餅、ぬかづけの瓜など届けて呉れることがあった。千鶴子が思いがけず半紙から練香を出して火鉢に入れたりした。
沈丁花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
例えば室内に刀掛かたなかけがあり、寝床ベッドには日本流の木の枕があり、湯殿ゆどのにはぬかを入れた糟袋があり、食物もつとめて日本調理のふうにしてはし茶椀なども日本の物に似て居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)