“笹紅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さゝべに60.0%
ささべに40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘のお玉さんは、ます/\綺麗になつて、——もつとも、あの騷があつてから、素顏の好きだつたお玉さんが、急に化粧を始めて、薄化粧に笹紅さゝべに
正面に立つてにつこりすると、笹紅さゝべにを含んだ唇から、ほのかに白い前齒が漏れて、頬のあたりに柔かな笑くぼがよどみます。
厚化粧に笹紅ささべに極彩色ごくさいしきをして、精いっぱいの媚と、踊りで鍛えた若々しい身のこなしを見ると、二十二三より上ではありません。
で、これのみ巫女みこの手を借りぬ、容色きりょう南地なんち第一人。袴の色の緋よりも冴えた、笹紅ささべに口許くちもとに美しく微笑ほほえんだ。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)