“笑顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:笑顏
読み方割合
えがお78.4%
ゑがほ9.4%
わらいがお8.6%
えがほ2.2%
わらい0.7%
わらひがほ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さいの出た跡で、更に酒を呼んだ宗右衛門は、気味の悪い笑顔えがおをして五百を迎える。五百はしずか詫言わびごとを言う。主人はなかなかかない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
燈火あかりに背いた其笑顔ゑがほが、何がなしに艶に見えた。涼しい夜風が遠慮なく髪をなぶる。庭には植込の繁みの中に螢が光つた。小供達はそのはうにゆく。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
其の人が着物を着替る時に、紺縮緬の胴巻がバタリと落ちたら慌てゝかくすから、わっしア取りやアしないったら、ニヤリと笑顔わらいがおをして居たが
かしくけではあられぬはるこほりイヤぼくこそが結局けつきよくなりいもといふものあぢしらねどあらばくまであいらしきか笑顔えがほゆたかにそでひかへてりやうさん昨夕ゆふべうれしきゆめたりお前様まへさま学校がくかう
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
痛さが余りはげしい時には、人はすぐに泣き出さず、かえって妙な笑顔わらいをするものだが、悲しみの場合も同じことで、それが余りひどい時は、涙を忘れ、悲しいと感じる力さえ失った様になるものである。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
けものだのが、いくらでもえるから、ちつとは思出おもひでになるトいつちやあ、アノ笑顔わらひがほをおしなので、わたしもさうおもつてせいか、ひとがあるいてとき片足かたあしをあげたところ一本脚いつぽんあしとりのやうでおもしろい
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)