“窓々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まど/\60.0%
まどまど40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
室内しつない一面いちめん濛々もう/\としたうへへ、あくどい黄味きみびたのが、生暖なまぬるつくつて、むく/\あわくやうに、……獅噛面しかみづら切齒くひしばつた窓々まど/\の、隙間すきま隙間すきま天井てんじやう廂合ひあはひから流込ながれこむ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
休業きうげふのはりふだして、ぴたりととびらをとざした、なんとか銀行ぎんかう窓々まど/\が、觀念くわんねんまなこをふさいだやうに、灰色はひいろにねむつてゐるのを、近所きんじよ女房かみさんらしいのが、しろいエプロンのうすよごれた服裝なり
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そこに花や鳥を彫刻した柱をあかあおに塗った建物が並んでいて、その窓々まどまどには真珠のすだれが垂れてあった。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
山小屋ヒュッテ窓々まどまどは、暗い海を照らす灯台のように、明るく、温かくまたたいた。暴風あらしの海へ出た肉親の帰りを待つような真剣な顔つきで、いっしんに窓のそとの物音に耳を立てていた。