“稀〻”の読み方と例文
読み方割合
たまたま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとり五男の但馬守宗矩むねのりに、伝血の望みはしょくされていたが、それも江戸常住となって、稀〻たまたまの便りが、せめての楽しみであった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大名たちにも構えの高い癖がついているので、稀〻たまたま、宿下がりかお使いで城外へ出ると、やたらに人間どもがいやしく見えてならなかった。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
稀〻たまたま、彼が念頭にない老画師の姿を、おおまだ居たのかと、見かける時は、老画師はいつも画冊と絵筆を手にして、山を写し、渓流けいりゅう見恍みと
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)