“禾本”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かほん75.0%
くわほん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
絶壁の縁を辿って頂上へ急ぐ、房さりした禾本かほん科の植物が柔い葉を拡げて、崖の端から一尺許りの間に瑞々しい緑を敷き延べている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
時にある禾本かほん類が沢山に山中で繁茂している処を遠望して、これを山スゲなどと既に在る成語を使った例は恐らく幾つもありはせぬかと想像する。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
灌木はミヤマはんの木のせさらばひたるがわづかに数株あるのみ、初めは草一面、後は焦沙せうさ磊々らい/\たる中に、虎杖いたどり鬼薊おにあざみ及び他の莎草しやさう禾本くわほん禿頭とくとうに残れる二毛の如くに見るも、それさへせて
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
川原には短い禾本くわほん科の草などのほかに一めんに川柳かはやなぎが生えてゐる。
南京虫日記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)