“瞿麦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なでしこ90.9%
ナデシコ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瞿麦なでしこの花をえると天人が降りるということを聞いて、庭にその種子をいて見ると、果して天人が降りて来て水に浴して遊んだ。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
軒の柳、出窓の瞿麦なでしこ、お夏の柳屋は路地の角で、人形町どおりのとある裏町。端から端へ吹通す風は、目に見えぬ秋の音信おとずれである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浅間巴之丞の奥方瞿麦ナデシコが毒酒を盛つて、悪瘡を発した愛妾を菖蒲咲く八橋ヤツハシにひき出してなぶり殺しにする。其が狂言では、後室百合の方となつて居て、おなじ嫉妬ながら、少し風変りに書かれてゐる。
草双紙と講釈の世界 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)