“発生”のいろいろな読み方と例文
旧字:發生
読み方割合
はっせい30.8%
わい30.8%
かえ7.7%
7.7%
はえ7.7%
7.7%
わく7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にぶ砂漠さばくのあちらに、深林しんりんがありましたが、しめっぽいかぜく五がつごろのこと、そのなかから、おびただしいしろ発生はっせいしました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
という棄鉢すてばちな気持が発生わいて来た——その中には、多分、この辺がやっと見当のついて来た安堵もあったろうが——。
自殺 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「それじゃもう蚕が発生かえるの。」
種紙の青む頃 (新字新仮名) / 前田夕暮(著)
「いゝえ。なあに、毒蛾なんて、てんでこの町には発生なかったんです。昨夜、こいつ一ぴき見つけるのに、四時間もかかったのです。」
毒蛾 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
硅藻も野菜と同じように発生はえたばかりの若芽が柔くて美味おいしいのでその若芽を充分にたべた鮎が最も肥えているので漁夫仲間では新しい硅藻の事を新アカと申します。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それに、裏長屋の軒並から——大江戸の隅の隅のどぶという、どぶの近所から、急に発生き出した、毒虫のように、雲霞うんかのように飛び出して来た。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
なかば習慣的に瓢箪ひょうたん池に突出した藤棚の下に行き、何処かでメタン瓦斯ガス発生わくような、陰惨な音を聴きながらぼんやりとして、あくどい色をした各常設館の広告旗が、五彩の暴風雨あらしのように
魔像 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)