“病葉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わくらば96.8%
びょうよう3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
病葉わくらばも若葉も、ごみのように舞って、人々の鎧へ吹きつけて来るし、炊事している兵站部へいたんぶの、薪のけむりが風圧のために地を低く這って
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さながら人なき家の如く堅くも表口の障子を閉めてしまった土弓場の軒端のきばには折々時ならぬ病葉わくらば一片ひとひら二片ふたひらひらめき落ちるのが殊更にあわれ深く
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鳥のも時節に連れて哀れに聞える、淋しい……ソラ風が吹通る、一重桜は戦栗みぶるいをして病葉びょうようを震い落し、芝生の上に散布ちりしいた落葉は魂の有る如くに立上りて、友葉ともばを追って舞い歩き
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)