“疲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つか79.8%
つかれ8.1%
くた3.9%
くたび3.6%
くたぶ1.6%
1.0%
こは0.3%
0.3%
づか0.3%
づかれ0.3%
やつ0.3%
よわ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、ここがいちばん安心あんしんだというふうに、あたまをかしげて、いままでさわいでつかれたからだを、じっとしてやすめるのでありました。
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)
されどかのグアスコニアびとが未だ貴きアルリーゴをあざむかざるさきにその徳の光は、かねをもつかれをも心にとめざる事において現はれむ 八二—八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あまり立てつゞけに挨拶したので、くたびれ、いくらか器械的にだが形だけは実直に頭を下げた直造は、稍かすんだ眼で今迎へたばかりの客を見た。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
そしてがっかりくたびれたあしりながら竹早町から同心町の界隈かいわいをあてどもなくうろうろ駆けまわってまた喜久井町に戻って来た。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「おくみさん、旦那は今晩はしまひごろの電車でなくては帰られないでせうから、もう先におやすみなさいな。今日はあなたもおくたぶれだし。」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
地方土着の士人に至りてはなお脾肉ひにくせたるを慨嘆し、父祖伝来の戎器じゅうきを貯蔵して時機をちたる、これ当時一般の状態にあらずや。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
こはいが。」一郎もはあはあしながら云ひました。来た方を見るとみちは一すぢずうっと細くついて人も馬ももう丘のかげになって見えませんでした。
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
乃公は余り苦しいから、そっと室を脱出して、客間へ入ったけれども、見つかると又叱られるから、窓掛の後にかくれていたが、其中に大層身体がるくなり、次いでねむくなった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その夜は、いくら飲んでも、いがまわらず、むなしい興奮と、練習づかれからでしょう、頭はうつろ、ひとみはかすみ、まぶたはおもく時々痙攣けいれんしていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
近ごろかの尾上家に頼まれて、橘之助の病蓐びょうじょくに附添って、息を引き取るまで世話をしたが、多分の礼も手に入るる、山そだちは山とか、ちと看病づかれも出たので
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いたましきまでやつれたれど其美そのうつくしさは神々かみ/\しきやうりぬ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と云うから尚お強く打つが、少しもよわりませんで、打って仕舞うとずーっと立って衣服きものをぽん/\とはたいて
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)