“畳”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
たた36.4%
たたみ35.7%
じょう7.8%
かさ5.1%
たゝみ3.7%
でふ2.7%
たゝ2.4%
たたな1.0%
だたみ1.0%
たたなは0.7%
たヽみ0.3%
0.3%
かさな0.3%
じよ0.3%
たたなわ0.3%
たたま0.3%
たとう0.3%
ぢやう0.3%
タヽ0.3%
マット0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すべての疑惑、煩悶はんもん懊悩おうのう、を一度に解決する最後の手段を、彼は胸のなかにたたみ込んでいるのではなかろうかとうたぐり始めたのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
白樺しらかばの皮をかべにした殖民地式の小屋だが、内は可なりひろくて、たたみを敷き、奥に箪笥たんす柳行李やなぎごうりなどならべてある。妻君かみさんい顔をして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さびしいいえのようすをると、もない三じょうに、子供こどもは、ひとりでねているのでした。きよは、かわいそうになりました。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その声には黄なのも、青いのも、赤いのも、黒いのもあるが互にかさなりかかって一種名状すべからざる音響を浴場内にみなぎらす。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とこにも座敷ざしきにもかざりといつてはいが、柱立はしらだち見事みごとな、たゝみかたい、おほいなる、自在鍵じざいかぎこひうろこ黄金造こがねづくりであるかとおもはるるつやつた
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それでも六でふと三畳と二室ふたまあツて、格子かうしを啓けると直ぐに六畳になツてゐた。此處でお房の母は、近所の小娘や若い者を集めてお師匠ししやうさんを爲てゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
マア/\一寸ちよつとつておで、ポケツトヘ手を入れてからツポウではありますけれども、紙をたゝんで、小「これはお使賃つかひちんだよ、これからお忘れでないよ。 ...
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
眼のかぎり雲たたなはるさながらを空にして思ふ大わたの海
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その三にんせきからは、はるかにしたほうがったいたに、やぶだたみをしいて、はちかつぎをそこへすわらせ、みんなではじをかかせようとおもってちかまえていました。
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
上つ毛の加牟良かむらの北にあまそそる妙義荒船、はろばろと眺めにれば、この日暮ふりさけ見れば、いや遠し遠き山脈やまなみ、いや高し高き山脈、いやがに空に続きて、いや寒くひだを重ねて、幾重ね、幾たたなは
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
其れからたヽみの破れを新聞で張つた、はしらゆがんだ居間ゐまを二つとほつて、横手の光琳の梅を書いたふるぼけた大きい襖子ふすまを開けると十畳敷許の内陣ないぢん
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
倹約をむねとして一〇家のおきてをせしほどに、年をみて富みさかえけり。かつ一一いくさ調練たならいとまには、一二茶味さみ翫香ぐわんかうたのしまず。
臺所わきの二じよでも母親が長い叺をする……眼鏡越しに由三の方を見て
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
今でも次第に岩々がたたなわって行きます。
云わんとすることは種々いろいろたたまっているらしいが、山育ちの悲しさには彼の口が自由に廻らぬ。重太郎はおしどもりのように、なかばは身振や手真似で説明しながら、の切なき胸を訴えているのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「これはなんじゃ。このたとう紙をぞうりの中にはさんでおいたは、なんのいたずらじゃ」
山田やまだ書斎しよさいは八ぢやうでしたが、それつくゑ相対さしむかひゑて、北向きたむきさむ武者窓むしやまど薄暗うすぐら立籠たてこもつて、毎日まいにち文学の話です、こゝ二人ふたりはなならべてるから石橋いしばししげく訪ねて来る
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
君が行く道の長道ナガテを 繰りタヽね、き亡ぼさむ アメの火もがも(宅守相聞——万葉集巻十五)
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
日本では床の上に寝るのであるが、やわらかいマットがこの上もなくしっかりした平坦な表面を持っているので、休むのには都合がよい。