“猪鹿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しし66.7%
しししか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「高山の峯のたをりに、射部いめ立てて猪鹿しし待つ如」(巻十三・三二七八)の例がある。一首の意は、いま巨椋おおくらの入江に大きい音が聞こえている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これより後、淡海の佐佐紀ささきやまの君がおや、名は韓帒からふくろ白さく、「淡海の久多綿くたわた蚊屋野かやのに、猪鹿ししさはにあり。その立てる足は、すすき原の如く、指擧ささげたるつのは、枯松からまつの如し」
と、まるでわれら明智の一勢を、猪鹿しししかを追う勢子せこ猟犬いぬのように見ての陣沙汰じんざた。どうしてこの気持のまま戦場へ赴かれるものぞ。これこそあのじゃじゃ馬殿の恐るべき例の策智はかりごと
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)