“狐鼠々々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こそこそ57.1%
こそ/\42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今し方壁の鼠穴へヘシ込んだ許りの濡れた古足袋を、二つ揃へて敷居際に置いたなり、障子を閉めて狐鼠々々こそこそ下りて行く。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
私はもうあとは聴いていなかった。たれはばかる必要もないのに、そっと目立たぬように後方うしろ退さがって、狐鼠々々こそこそと奥へ引込ひっこんだ。ベタリと机の前へ坐った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
妙な薄笑ひをし乍ら、今し方壁の鼠穴へヘシ込んだ許りの濡れた古足袋を、二つ揃へて敷居際に置いたなり、障子を閉めて狐鼠々々こそ/\下りて行く。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
きまりで居眠りを始める生徒や、狐鼠々々こそ/\机の下で無線電話をかける技師までが、唯もう行儀よくかしこまつて居た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)