“煙脂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やに83.3%
タール16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙脂やにふさがらうとして羅宇らう空隙くうげきとほしてけぶりくち滿ちるときはつんとしたいや刺戟しげきはなかんずるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
杢助は信じかねるように、きせるを投げ、紙を取って、口の中に煙脂やにが溜まったらしい、べろっと舌を出して拭いて、それから唾を吐いた。飯篠老人は断言した。
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
また、二週間おきにポルタワのいちへ出かける煙脂タール屋で、村の連中が腹の皮をよるやうな冗談や駄洒落を連発するミキータも坐つてゐることだらう。
煙脂タールの方が良いやうだね。」と、村長は答へた。「ぢや、御免よ、チューブどん!」さう言つて、ぐつと帽子を目深くかぶると、彼は戸外そとへ出て行つた。