“火華”の読み方と例文
読み方割合
ひばな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手が、そこまでゆかない間に、盆を捧げている伊織の眼と、彼の眼とが、かちっと、火華ひばなを発したように、出会ったのであった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昏倒しそうな衝動が慎作を一種の無感覚に誘ったが、次の刹那せきを切った怒濤の様なものが、爆発した火華ひばなの様なものが、全身を狂い廻った。
十姉妹 (新字新仮名) / 山本勝治(著)
ポートサイドの町々は電燈の火華ひばなに装飾されて、龍宮城のように美しくなった。だから、勿論、水夫合宿所の室々へやべやの窓からも燈火の光が、さも愉快そうに射し出ていた。
死の航海 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)