“漁火”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いさりび79.2%
いざり8.3%
ぎょか8.3%
いざりび4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空が曇っているので、海は暗く漁火いさりびも見えなかった。保馬の手はいしの肩を抱いた。いしの手は保馬の躯に巻かれていた。
いしが奢る (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
時化しけつづき西風強く、夜は絶えて漁火いざりすら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻のさをうつりに、鍵形かぎがたの火の枝のはりひりひりとき光なす。其ただちとどろく巻波まきなみ
左の方には新地しんちの娼楼に時として燈火とうかを点じて水上に散在する白魚船しらうおぶね漁火ぎょかに対せしめよ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あなあはれ人間闇の海にゐて漁火いざりびを焚くその火赤しも
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)