“混凝土”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
コンクリート73.1%
コンクリ7.7%
たたき7.7%
タタキ3.8%
コンクリイト3.8%
べトン3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
氷層以外の部分の土は大体一ように固くなって、混凝土コンクリートのように凍っている。氷層にも色々種類があり、混凝土状もまた一種ではない。
凍上の話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
書卓が混凝土コンクリの上を少しづつ押されて來た。下腹部にちからが這入つたことが判つた。女は眼をうごかさずに言つた。
はるあはれ (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
広さの割合に窓が少なく、へやの周囲は鉛の壁になっていて、床の混凝土たたきの上には、昨夜の集会だけに使ったものと見え、安手の絨毯じゅうたんが敷かれてあった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
つまり台所の入口に立ちますと、あの砥石が井戸端の混凝土タタキと一緒にハッキリと白くやみの中に浮いて見える事がわかりました。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
白い上着とズボンとが運搬用エレベーターから降りると、混凝土コンクリイトのとんねる様式の長い廊下に出るとすぐにその白衣の姿が見えた。
冷湿な混凝土べトンで囲まれた、五十畳ばかりのガランとした部屋で、天井は穹窿形をして低く垂れ下り、そこから裸の電球が妙に冷酷な光を投げかけている。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)