“淵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふち95.6%
ぶち1.3%
えん1.0%
フチ1.0%
わだ0.7%
ユアン0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不幸で沈んだと名乗るふちはないけれども、孝心なと聞けばなつかしい流れの花の、旅のころもおもかげに立ったのが、しがらみかかる部屋の入口。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みんなは町の祭りのときのガスのようなにおいの、むっとするねむの河原を急いで抜けて、いつものさいかちぶちに着きました。
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかしこのえんじゅんの二龍にも、苦手にがてな者がないではない。それは城内の守備隊である。「そいつに出て来られたら……」と、いささかひるふうが見えなくもなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ナガレ、ヨドミテフチイカリテハ沸々フツフツカカリテハタキハテハ、ミナイツコントンノウミデアル。肉体ニクタイ死亡シボウデアル。キミノ仕事シゴトノコルヤ、ワレノ仕事シゴトノコルヤ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
わだの源と天の戸閉塞とぢふさがりて天よりの雨やみぬ。ここに於て水次第に地より退き百五十日を経てのち水減り、方舟はこぶねは七月に至り其月の十七日にアララテの山に止りぬ。
可愛い山 (新字新仮名) / 石川欣一(著)
「分裂せる家」のユアンの自尊心ある中国のインテリゲンツィアとしての心理をバックは大変よく描いている。