“浜木綿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はまゆふ80.0%
はまゆう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『万葉集』巻四に「三熊野之浦乃浜木綿百重成心者雖念直不相鴨みくまぬのうらのはまゆふももへなすこころはもへとただにあはぬかも」という柿本人麻呂の歌がある。この歌中の浜木綿はまゆふはすなわちハマオモトである。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
万葉などに歌はれてゐる「浜木綿はまゆふ」すなはち、「はまおもと」の実物を見た日の、あのなにかしら胸の血の湧くやうな気持を忘れることはできない。
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
植物の名は知らないが、浜木綿はまゆうとか浜防風とか呼ぶのだろう。砂丘にしがみつくようにして、群生している。そこらに腰をおろして、彼は海を見渡した。沖に大きな島かげが見えた。甑島こしきじまだ。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)