“洒落”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃれ64.3%
しやれ20.4%
しゃ5.6%
しや3.4%
しゃらく3.3%
しゃら1.6%
しやらく0.8%
しやら0.5%
じゃれ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲高いよくとおる声で早口にものをいい、かならず人先に発言し、真面目まじめな話にも洒落しゃれや地口をまぜ、嘲弄ちょうろうするような言いかたをする。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「口惜しいと思ふなら手一杯に働いて見るが宜い。僞物を縛つた上眞物の八五郎を並べて、男つ振りの鑑定をするのも洒落しやれて居るぜ」
中の口から廊下へ上ると、富田弥六といっしょになったから、「おい、おまえの名前はとんだやろうとも読めるが、洒落しゃれてるなあ」
評釈勘忍記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
お葉の差出した縫つぶしの、洒落しやれた紙入。小型ではあるが、少し嵩張かさばつた感じのを受取つて、平次は銀の小ハゼをはづしました。
談笑洒落しゃらく・進退自由にして縦横はばかる所なきが如くなれども、その間に一点の汚痕おこんとどめず、余裕綽々然しゃくしゃくぜんとして人の情を痛ましむることなし。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
やいっ、どこの馬の骨かしらねえが、この掲陽鎮けいようちんへ来て、よくも無断で洒落しゃらくせえヘボ武芸をおとりに、大道だいどうかせぎをしやがったな。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男らしい洒落しやらくな性格の細君のの一面にはおそろしく優しい所があつて、越して来て五目にかぜを引いて僕が寝て居ると
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
夫れを持つて買ひに行くのだと頓馬を現はすに、洒落しやらくさい事を言つて居らあ左うすればお前はきつと振られるよ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
浅井君はここに至って指の股にげついて来そうな煙草を、鼻の先へ持って来てふんふんと二三度いだ。小野さんはいよいよノンセンスなわる洒落じゃれだと思った。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)