“汝等”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんじら18.9%
なんぢら14.9%
うぬら14.9%
おのれら6.8%
きさまら5.4%
にしら5.4%
ミマシタチ5.4%
ことら4.1%
なれら4.1%
わいら2.7%
いましら2.7%
みましたち2.7%
おぬしら1.4%
わつら1.4%
わツら1.4%
おぬしたち1.4%
そなたたち1.4%
いましたち1.4%
そちたち1.4%
なむぢら1.4%
ぬしら1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人々ひとびとこころせよ、それはなんじらを衆議所しゅうぎしょわたし、会堂かいどうにてむちうたん。また汝等なんじらわがゆえによりて、つかさたちおうたちのまえかれん。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
爾後じごふたゝ公安こうあんみだるにおいては汝等なんぢらいのちいぞよ。今日こんにち者共ものどもみな立退たちされ、カピューレットはしたがまゐれ。
「ブッ失敬な奴だ。」とまなこいからし、「たって入りたくば切符を買え、切符を。一枚五十銭だぞ、汝等うぬらに買える理窟は無いわい。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
汝等おのれら来るか!」と物凄い声がふたたび森林から聞こえたが、すぐにバラバラバラと飛礫つぶてが雨のように降って来た。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「仕方がないって済まされんぞ。それにこの会は何も汝等きさまら施行ほどこしをするんじゃない、収入額あがりだかは育児院へ寄附に相成るのだ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「阿呆め! 余計な者連れて来やがって、一升餅損したぞ。そら汝等にしらにもやるから、くれてやった餅ばあ、早く行ってもらい返して来い。」
手品 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
是に八上比売、八十神に答えけらく、汝等ミマシタチの言は聞かじ。大穴遅神にわなと云う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
「女とあなどって無体むたいしやると用捨は致しませぬぞ、痩せても枯れても正木作左衛門の娘じゃ、けがらわしい、誰がお汝等ことらの酌などしようぞ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平手打ひらてうちくらはせり、我は汝等なれら傭兵ばらを物の数とも思はざり。
「誰かと思や、汝等わいらは生不動の乾分共だな。意気地のねえ親分を持ちやがって、その見すぼらしい態も気の毒だが、古風なことを吐かしやがると、神田川のどん底をめさせるぞ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
食国をすくにとほ御朝廷みかどに、汝等いましらまかりなば、平らけく吾は遊ばむ、手抱たうだきて我は御在いまさむ、天皇すめらがうづの御手みてもち、掻撫かきなでぞぎたまふ、うち撫でぞぎたまふ、かへり来む日あいまむ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここに天皇、大山守の命と大雀の命とに問ひて詔りたまはく、「汝等みましたちは、兄なる子と弟なる子と、いづれかしき」
われ汝等おぬしら確執なかたがひ等閑なほざり視過みすごしたるつみによって、近親うから二人ふたりまでもうしなうた。御罰ごばつれたるものはない。
「おつぎみんなでもめさせろ、さうしてわれめつちめえ、おとつゝあかせえでたから汝等わつられからよかんべえ」卯平うへいはいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
婆奴等ばゝめらかまあななんてつけが、えゝから汝等わツらだまつててろ、なんてそれからおれぐうつとあたまふんづかめえて、背中せなかこすつたな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
……仇敵同士かたきどうしいづれにあるぞ? カピューレット! モンタギュー!……い、これみな汝等おぬしたち相憎惡にくみあひ懲罰こらしめてんわざ子供等こどもらあいしあはせ、もっ汝等おぬしら歡樂よろこびをばころさせられたわ。
話して仕舞へば小供欺しのやうぢやが仏説に虚言うそは無い、小児こども欺しでは決してない、噛みしめて見よ味のある話しではないか、如何ぢや汝等そなたたちにも面白いか、老僧わしには大層面白いが
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
汝等いましたち八鹽折やしほりの酒を、また垣を作り𢌞もとほし、その垣に八つの門を作り
時に長者は二人の子を枕に招きて、死するも生くるも天命なれば汝等そちたちみだりに歎くべからず、ただ我終焉いまわに臨みて汝等に言ひ置くことあればく心に留めて忘るるなかれ
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
余が眼目をさへくらませし程のやつ、汝等なむぢらが欺かれたるはもつとものことなり、すこし咎申付とがめまうしつくる所存なし、しかし汝は格別世話にもなりたる者なれば、汝が菩提所ぼだいしよへなりとも
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
ピータ すれば、その從僕さんぴんさまのお帶劍こしのもの汝等ぬしら賤頭どたませてくれう。(短き鈍劍を拔いて揮り𢌞し)これ、大概たいがい大言ぶう/\めぬと、その太鼓面たいこづらをはりまげてつちなかへめりこますぞよ、は如何どうだ?